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News・2020/05/30

Uber Existence が東京でサービス開始

5月31日、存在することそのものを外注するサービス「UberEXISTENCE」(ウーバーイグジスタンス)が東京都内で始まる。 キャッチコピーは「家にいながら、外へ出よう」。言葉通り、存在代行者(アクター)の身体をアプリを通してどこからでも操作することができ、利用者は自らその場所にいくことなく、その場所で行動することができる。 コロナ禍の中、フード宅配サービスのUberEATSが急速な普及を見せる中、この「存在代行サービス」は浸透するか。

Uber Existence Japan

スタートは31日午前11時から。利用可能エリアは渋谷・恵比寿、青山・赤坂、六本木・麻布で、順次拡大する。 存在代行の仕組みは簡単。「身体を貸し出す存在代行者(アクター)」「存在代行したい客」の2者をUberEXISTENCEのアプリが仲介する。

ロイ・バッティUberEXISTENCEアジア太平洋地域担当ジェネラルマネージャー =5月30日、東京都内

ボタン一つで

存在代行を頼みたい客はどうすればいいのか? 利用者は公式サイトからアプリケーションにアクセス。名前や住所、クレジットカード情報を登録する。 存在代行が可能な人間(アクター)が自動的に表示されるので、好みの並ぶ身体を選ぶ。すると、利用可能な時間に合わせて接続アプリケーションが起動し、身体を操作することができる。値段は原則、アクターが自分自身でつけている。 注文が入ったアクターは、アプリケーションから自身が装着しているカメラ、マイク、イヤフォン、スピーカに接続し、指示を受ける。客の画面にはアクターの視界、現在位置、経過時間、体力ゲージなどが表示され、 キー入力や声によってアクターを操作することができる。
UberEXISTENCEとして8 カ国 34 都市目の展開となる東京。ロイ社長は「どうしても家から出られない時(UberEXISTENCEなら)どんどん新しいお店やイベントを見にいくことができる。地方の方でもすぐに東京の友人に会いにいくことだってできる。」などと胸をはった。 また、ロイ社長は「自分と全然違う身体になることも、もう一つの魅力だ。青春を過ぎた壮年の方でも、お洒落な若者になって颯爽と原宿を歩いてみたりするのも一つの楽しみになるだろう。」と話した。

Uber Existence Japan

柔軟な働き方

アクターは「好きなときに好きなだけ働ける」(ロイ社長)のが特徴だ。 あらかじめ登録、審査を通れば、ボタンを押すだけで仕事を受けられる。空き時間を使って、柔軟に働けるのがメリットだ。 学生や主婦、退職者などが、存在を代行する。 アクターは存在代行1件ごとに収入が得られる。アクターは自身の価値観やスキルに従って、自分で価格をつけることができ、週単位で支払いを受けられる。

Xin Hanagata / Bugfeed

責任問題

ただ、アクターが交通事故などのアクシデントに遭ったらどうするのか。 存在代行中にアクターが事故で第三者に損害を与えた場合は、基本的に操作しているユーザーの責任となるが、現行法にのっとる限り、アクターへの責任追及もあるとしている。システムトラブルによる事故についてはUberが責任を負うとしているが、原則、アクターとユーザーが自らが入る任意保険でカバーしてもらうと主張する。 そもそも、Uberとアクターは雇用関係になく、労災保険はおりない。